植物しょくぶつはバッタに食たべられ、そのバッタはカマキリに、カマキリは小鳥ことりに、小鳥ことりはキツネに、キツネは死しんだ後あとバクテリアに食たべられ、土つちの中なかで植物しょくぶつの栄養えいようになる。生いき物ものが持もつエネルギーは、鎖くさりのようにつながった「食たべる」「食たべられる」の関係かんけいの中なかで循環じゅんかんしていくよ。くわしく見みてみよう。
全ての生物は単体で存在しているわけではなく、お互いに補い合い、影響し合って生きています。そのため、ひとつの 種や遺伝子、もしくは生態系が失われると、その影響が他の生物にも及び、全体のバランスが崩れてしまいます。 たとえば、ある地域に生息していた昆虫が何らかの理由で減少、もしくは絶滅すると、その生物を食料としていた動物 の食料がなくなり、その種もまた減少するか、もしくは新たな食料源を求めて別の土地に移動していきます。すると、 今度はその動物が移動してきた土地で保たれていた生態系のバランスが崩れることと、その植物を食料としていた昆虫 や動物が影響を受け、場合によっては気候にも影響を及ぼす……といった可能性もあります。 多くの場合、これらの原因は人間活動によって作り出されています。たとえば、人間活動由来の温暖化とそれに紐づく 気候変動、農地開墾や都市開発のための森林伐採、特定の種の大量捕獲や密猟、自然界で分解されない廃棄物の土地や 海への投機などがそれらの理由です。生物多様性が失われると、その影響はもちろん私たち人間にも及び、さまざまな リスクが生まれたり、これまで受けられていた生態系サービスの損失につなることもあるので、私たちは自分達の人間 活動について、リスクやリターンを考えた上で行動していかなくてはなりません。